< 雪崩セルフレスキュー訓練 >

 

(目的)

@雪崩事故が発生した際の、自己救助方法を習得する

A組織だった救助をする

Bビーコン・ゾンデ・シャベルの扱いに慣れる

C掘り出した後の遭難者の管理、搬送法の習得

 

(事故設定)

日時:平成2012710時頃

場所:地獄沢左岸尾根1200m付近

雪崩規模:幅20m、長さ50mの乾雪表層雪崩

埋没者:完全埋没者1名、半埋没者1

救助者:5

状況:(仙人岱の西)1338mピークからの下山時、先頭の2名が雪崩に巻き込まれた。

 

(セルフレスキュー手順)

@     事故発生

A     残ったメンバーの集結、捜索リーダーの選出

B     人員確認、身体・精神状態の確認、2次雪崩(遭難)の可能性の確認、現場(埋没地点)までのルートとその安全、退避路と避難場所の確認、ビーコンを捜索モードに切り替える。

C     役割分担1)マーキングする人(記録・見張り兼)1名、2)ビーコン捜索者2名、3)ゾンデ・シャベル係1

D     半埋没者(今回はダメージなく下半身が埋まっていただけと設定する)の状態確認(保温、シャベルを与える、時々声掛けする)

E     遭難者の雪崩遭遇点と消失点をマーキングする。終わったら、マーキング係は退避路を確保する。その後、遭難事故発生連絡表を作成する。

F     ビーコン捜索者による捜索。間隔を20m開けて斜面を下りながら捜索。ゾンデ係はゾンデを組み立て、それに追従する(残留物の確認、スカッフ&コールを行なう)。

G     ビーコン係が埋没地点を2mまで絞り込んだら、ゾンデ係と交代しゾンデリング開始。

H     埋没物に当たったら、ゾンデは抜かないで、シャベルで掘る。大きめの穴(縦横3m)を掘る。掘り進む人と出た雪を投げ捨てる人を配置する。

I     埋没者を発見したら、まずは顔を掘り出し、呼吸の確保をする。その後、全身を掘り出すが、外気に触れると一気に体温低下を招くので、ツエルトで被っておく。

J     Iと平行して避難場所にテント(ツエルト)を設営しておく。マット、シュラフの準備を整えておく。

K     埋没者を避難場所に搬送する。手荒な搬送に注意する。

L     埋没者の処置(低体温症に準じた処置を行なう)

 

(搬送法)

山スキー4本、ツエルト、マット、シュラフ、ザイル、シュリンゲを使った搬送法を学ぶ。

@     山スキー4本を連結する

A     ツエルトを広げ、マットを敷き、シュラフを広げる

B     遭難者に乾いた衣服を着せ、防寒対策をした上で、ハーネスを履かせロープで確保を取る。シュラフで包む

C     20mザイルでチェーンをつくり固定する

D     数名で搬送してみる

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